チョキ鎌と呼ばれる道具がある
長い柄の先に チョキの形をした鎌が付いている
一見 何だか分からない ほぼ槍にしか見えない
そんな訳でこれは 今ではほとんど使われていない道具だ
何の道具かと言うと、植木の手入れに使う道具だ
木に登り、手を伸ばしても届かないところの枝をその鎌でさばくのだ
今では 高枝切り鋏という、便利な物があるので、チョキ鎌は絶滅寸前だ
昨年 そのチョキ鎌をある人よりいただいた
そして柄をつけて ここのところでようやく出番となった
使うのは初めてだ
それはそれは 実に調子がよい
梢が清々しくさばけていく
無理なく そのまま そのままの形に整っていく
細かい仕事ではない
遠目で見て、大体だ 大体良い
道具によって 庭木と一体になっていく気がする
とても気分良く 一日の仕事がはけていく
日が陰り 凛と澄み切った空に一番星が瞬き始める頃
乾いた枝のモミジ越し、ほどよく透けた赤松の梢が優雅に黄昏れていた
- 2016/12/19(月) 21:19:27|
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