あれから 2年半の月日が流れた
古来、ヒトは 心 という物を手に入れたのが、始まりなのかも知れない
数千年前なのか、はたまた数万年前なのか いつだかは知らないが
大きな心を持つ物が、村という物を造り、そして国を造っていく
そして その中には、たくさんの小さな心が生まれていく
心は 無いものを追い求め、またそこから逃げていく
人類は心と言う物と、ひたすらに もつれ争っているのかも知れない
がんばれば がんばるだけ、何かから逃げたくなる
私も、もちろん例外ではない
仕事の現場では、ねつこくがんばる
すると酒を飲む
酔えば 面倒なことは後回し
これでは良くないな
ある方に教わった
「一点集中 先延ばしは無し」
いやはや 逃げております
ある仕事の仲間がいる
弟のようなヤツだ
素直で、手先も器用 よく働く
難しい現場も快く働く
しかし
しかしである、幾分するとふっといなくなる
張りつまるのであろう
張りつまると、その場から逃げる癖を持っている
そう
少年野球の厳しい練習から、ふっと立ち去るそれだ
そんなこんなでも良く働いてくれていたが
ある時、彼はふっと姿を消した
思うところがあるのだろうと、そっとしておいた
もう しばらくは姿を現さないだろうな
彼のすごいところは、自分の癖を知っている事だ
苦しいことから一度は逃げるが、ひとつ間を置くと、また挑んでいく
何に挑んでいくのかは、本人にも誰にも分からない
分かる必要もない
うわさを聞いた
随分と厳しくがんばっているなあ。
私は安心していた
何処だっていい 曲がっていたっていい
ヤツは自分に向かっているだろうから
それは わかる
ある時 ふっと縁の波を感じた
心が落ち着いてきたのかな
あれから 2年半の月日が流れた
ふと やって来た
まるで2年半前の続きのような現場だ
さぞかし気を込めたことであろう
よくぞ よくぞ戻ってきてくれた
しかし よぅ
何も変わっちゃ いねえじゃねえか
そのまんまじゃあねえか
よくぞ 変わらずにいたじゃねえか
そのまんまでいいんだ
向かい合ってりゃいい
おれはそう思うよ
そうだろ
すごいよ
ありがとう
私は 彼に勇気をもらった
- 2017/06/18(日) 06:43:08|
- 思い|
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